小平市平櫛田中彫刻美術館小平市平櫛田中彫刻美術館

田中こぼれ話

田中こぼれ話 《5》

平櫛田中が生涯を通じて深い尊敬の気持ちを抱いていたのが明治期の思想家・美術史家である岡倉天心です。

明治40年にその天心を会長に「日本彫刻会 」という美術団体が結成され、田中もその創立メンバーの1 人になりました。

その当時は西洋の彫刻が人気で、木彫界は長い低迷期に入っていました。ある時、メンバーの1人が天心に彫刻が売れるように

なるための秘訣を尋ねました。すると 天 心 は次のように答えます。「 売れない彫 刻 を作り 続 けなさい。そうすればきっと売れるでしょう。」
メンバーの多くが意味をよく理 解できない中で、「自分が作りたいものを作ればいいんだ。」と田中は理解したのです。

彫刻が好きだからこの世界に入ったのに、 売れることばかり気にしてしまうと、作品の質は悪くなり、やがて本当に 売れなくなって

しまうでしょう。このエピソードから美術界に大きな影響を与えたとされる天心の指導の様子が分かると同時に、

田中が物事の本質をすぐに理 解 できる力を持っていたことが分かります。

田中はこの言葉を生涯忘れず、彫刻を作り続けたのでした。

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